安全に 快適に 定刻に
#海部観光 #ナオヨシグループ
2023年7月
徳島・東京間を走る海部観光の夜行バス、マイフローラとマイリピート。
安全な運行と顧客満足の両立が求められる大型バスの乗務員。
さらに夜行バスの乗務員は、お客様に安眠を提供しながら、安全に定時到着を実現する使命があります。
それを実現するための気配り・心配りの運転に迫ってみました。
運転中は靴を脱ぐ
バスを揺らさないことが要求される夜行運転。いろいろなクラッチ操作やアクセル操作など繊細な動きを感じるために、乗務員は靴を脱いで運転をします。
加速は
「はじめチョロ
チョロ中パッパ」
お客様に重力・振動・騒音を感じさせず、かつ時間に遅れることなくバスを運行するために加速はとても重要な要素。動き出しはアイドリングのトルク(回転数)だけでクラッチを繋ぎます。するとオートマのクリープ現象と同じようなスタートが切れます。徐々にアクセルを踏み込み、回転数を維持したままシフトを上げていき法定速度にすばやく到達させます。
バスを揺らさない
乗務員の松村 淳さん
長い時間高速道路を走る夜行バス。上り坂も下り坂も制限速度を維持して運転します。上り坂で速度を落とさず、下り坂でも定速を維持し、なるべく振動が少ない車線を選び、お客様が眠りからさめないよう細心の注意を払います。
乗務員の松村 淳さん
平日は車が少ないけど、定速でずーっと走って時間をあわせていくので、渋滞していても、定刻通りに1,2分の差しかなく着きます。定速で走るのはキツイですよ。2、3時間続けるからね、常にメーターをみて速度確認をしてます。
アクセルは減速装置
こちらが安全運転に努めていても、他の車の割り込みや落下物などによってやむを得ず急な減速を求められることがあります。アクセルをパッと離せば簡単に減速できますが、エンジンブレーキが大きくかかりお客様が前のめりになってしまいます。アクセルをゆっくり戻す、やさしい減速ができてこそ、夜行バスの乗務員です。
乗務員の佐川 均さん
乗務員の佐川 均さん
加速も減速も、いつ変えたかわからないようにミッションを入れたり、抜いたりするのがバスの運転手。ミッションを入れた時にどうしてもガックンとなるし、アクセルも急にいれたら、お客さんがガックンとなるからね、極力しないように気を配ってます。
フットブレーキは踏まない
乗務員の佐川 均さん
高速道路でも、ほぼほぼフットブレーキは使ってません。後ろの車にブレーキランプで停まるよってお知らせするために軽く踏むぐらい。できるだけ排気ブレーキを使って減速し、バスが揺れないように気を付けています。
乗務員の佐川 均さん
お客さんを乗せているからね、人の命を運んでるから、何かあったら大変だからね。
円滑に停止する
お客様にとって一番乗り心地を左右するのが停止するタイミングではないでしょうか。あれだけ重量がある乗り物を停止させるのですから、ある程度ブレーキを強く踏まなければなりませんが、止まる寸前に踏み方を緩和し、止まる瞬間にはいつ止まったかわからない位に制動します。
原則としてまず排気ブレーキを利用することで、一番やさしい減速ができます。そしてブレーキペダルへと切り替えていきますが、まずはペダルの上部を踏んで強めにブレーキを掛けます。慣性の法則が効いていますので最初強めに踏んでもお客様には重力は掛かりません。減速とともに足の裏をブレーキペダルの横に接地させ、上から下へと滑らせ、踏み込みを弱くしていきます。静かに減速・停止することでお客様が、いわゆるカックンとならないように努めています。ブレーキペダルだけに頼らないのは、ブレーキが効かなくなる現象(べーパーロック現象)を避ける目的もあります。