
「もったいない」を「おいしい」に変える
フードロスジャムづくり
#ナオヨシグループ #自己実現 #共創 #環境 #埼玉県中央青果 #サイセイ
2025年5月
ゆきわたり工房

岩手大学の学生が中心となって活動している任意団体。名産品を使った地域とのコラボ商品開発や、地域に暮らす人々と触れ合うイベントの開催を通して、地域の魅力を伝えている。各地域が独立してマネタイズできるようになる「まちおこし屋」を目指し、日々活動に取り組んでいる。
私たち、学生団体「ゆきわたり工房」は、ナオヨシ株式会社さまと埼玉県中央青果株式会社さまと共同で、「フードロスになってしまう果物を活用したジャムづくり」に挑戦しています。
きっかけは、埼玉県中央青果さまからの「まだ食べられるのに捨てられてしまう青果を、何とかできないか?」というお話からでした。
埼玉県中央青果さまでは、少しの痛みや傷があるだけで商品にならなくなってしまう、フードロスの青果が日々大量に出てしまっています。まだ食べられるそれらをどうにかできないかという話から、私たちが青果を加工して、保存の効く形の商品にできないかと考えるようになりました。そうして生まれたのが、「フードロスの果物を使ったジャムづくり」の企画です。
この企画を形にするため、埼玉県中央青果さまに相談させていただきました。
学生発案の企画であるため、もし厳しいことを言われたらどうしようと少し不安もありましたが、担当の方は私たちの話に真剣に耳を傾けてくださり、「とても面白い取り組みだ」と背中を押してくれました。そして、試作用にと青果を提供していただけることになったのです。

早速、届いた青果を使って何度もジャムの試作を重ねていきました。みかんやりんごなど、それぞれの果物の個性を活かしたジャムづくりはとても興味深いものでしたが、「販売」を見据えるとそれだけでは済みませんでした。
実際に販売を目指すには、食品衛生責任者の資格取得、営業許可の取得、製造場所や設備の確保など、超えなければならない壁がいくつもありました。
メンバーで手分けして、保健所に相談に行ったり、衛生基準を満たす条件を調べたりと、まさに右往左往する日々…。準備には1年近くかかり、何度も立ち止まりそうになりましたが、それでも諦めることなく、ひとつひとつ乗り越えていきました。

すべての準備が整い、改めて埼玉県中央青果さまと打ち合わせ。再び果物を提供していただき、試作を重ねました。今度は「大量生産に向けてどう作るか」、「品質や保存性をどう担保するか」といった、より現実的で具体的な課題に向き合うようになりました。検査機関に相談に行ったり、ビンの形や大きさを考えたり、細かい点まで調整を行いました。

現在は、パッケージデザインの検討や価格設定などについて議論を重ねているところです。
「フードロスを活用したジャム」ということを、多くの人に伝えられるように。そしてフードロスという大きな課題に、このジャムを通して目を向けてもらえるように。
そんな思いで、学生らしく、でも本気で、たくさん悩みながらつくっています。
「もったいない」を「おいしい」に変えたいという思いから始まったこのプロジェクトには、たくさんの人の支えと、私たちの強い思いが詰まっています。
販売が始まった際には、ぜひ一度、皆さまにも私たちのジャムを手に取っていただけたら嬉しいです。
